2018年1月24日水曜日

ふわとろ

最近套路を練る時に呪文のように唱えているのが
「ふわとろ」

先日、下実上虚(上虚下実)について書いたが、
それをわかりやすく言うと「ふわとろ」になる。

ふわ~っと空気に溶けるような感覚と、
とろ~っと蕩けるような感覚。

どちらもとても気持ちいい。

套路を始める時の予備勢の段階で体を十分ゆるめておく。
どれぐらいゆるめるかというと、
立っているのがやっとという程度に。
ふらふらしたっていい。

地震大国ニッポン。
どのビルやタワーも柔構造でできている。
やわらかい=強い である。

ビルだけではない。
飛行機の翼も柔構造。
あれがもし硬くビクともしないように作られていたら、
乱気流にでも出くわしたら翼はカンタンに折れてしまうだろう。
飛んでる時の飛行機の翼をみているとゆらゆらゆらめいてる。

そんなわけで、
強くなるために、やわらかくなろう。

脱力すると体がとろ~っと蕩けて重心が下に落ちてくる。
普段、地球の引力を意識して生活している人はいないと思うが、
太極拳をしている時は引力をたっぷり感じながら動く。

そして地球には引力とは反対の力(斥力)もある。
上に引っ張り上げられる力。
地球自転による遠心力だ。

地球は時速約1700㎞で自転している。
猛スピードで回っているのだ。
そうすると当然遠心力が働く。
それでも地球上のものが吹っ飛ばされないのは引力のお陰。

この引力と遠心力を感じながら動く。
感じるためには使う筋力を最小限にしなければならない。
小さな音を聴くためには耳を澄ませないといけないのと同じで、
普段感じることのない地球の力を感じるためには
耳を澄ます代わりに極限まで力を抜くのである。

体の中に取り込んだ氣は脱力することで液化し下へ下へと沈んで行く。
そして残った氣が気化し空気の中に溶け込もうとする。

これがふわとろの原理。

この感覚が嫌いな人はまずいないと思う。
誰もが好きだと思う。

もし、この感覚を味わうことが出来たら、
太極拳が病みつきになるのは間違いないだろうし、
そうなると健康街道まっしぐらということになる。