2015年12月31日木曜日

今年一年を振り返って

“気づき”を忘れないよう書き留めておこうと思って始めたブログですが、
最近路線がちょっとずれてきたような気もするので、
来年からは“初心忘るべからず”ということで気持ち新たに書き綴っていこうと思う。

さて、今年一年を振り返ってみてどうだっただろう?

去年入会された会員さん達がどんどん腕を上げられたので全員で全套路を通す時も安心していられる。
かつては私しか出来なかったので、「なんとか付いて来てくれ・・」と願うような気持ちで前で演武していた。
そして一から教えることの難しさを学んだ。

それと同時に良きお手本となるよう皆の前でなるべく形を崩さず丁寧に演武した。
それゆえに緊張感もあった。

しかし今は違う。
当時の緊張感はない。

なぜなら丁寧に演武できる会員さんが増えてきたからだ。
次に私のすべきことは、私自身が体をゆるめ気を練りながら演武すること。
今までは見た目に意識を払っていたのが今は内面に意識を置いている。

皆に太極拳の本当の気持ちよさを知ってもらいたい。
そう願ってるからだ。

今年はフェスティバルも大成功だったが、本当に皆さん短期間でよく頑張ったと思う。
ミスもなく見事に演武をやりきった。

そして公民館フェスタも会員さんだけで演武をしたがそれも見事だった。
こんな風になることをサークル立ち上げ当初願っていたが夢が実現した。

私自身も今年は県大会で全種目の記録を更新し、
全日本では難しい種目といわれる太極剣刀で記録更新し全国61人中ベスト10入りすることが出来た。

又、近畿伝統武術大会では形意棍で銀メダルを獲得。
とても嬉しかったし、この成果は自分にとってもかなり大きい。

三国志祭りでは初の対練での演武。
先生方や武術仲間からとても良い評価を頂いた。

そんなこんなで今年は様々なチャレンジをしてきたが、
来年は楊式太極拳愛好家をもっと増やしたいと思っているし、サークルも私自身も新たなチャレンジしていきたいと思っている。

今年一年を振り返ってどうか?

本音を言えばまだまだできた。
来年は更に自分の可能性に挑戦していきたいと思う。

2015年12月26日土曜日

筋力が衰えると勁力があがる?

私が最初に習っていた教室で先輩がこう仰った。
「筋力が衰え始める50代からが本当に強くなる」と。

当時40そこそこだった私にとっては衝撃的な言葉だった。
だから50代になるのが楽しみだった。
そして今50代になった。

確かに10代20代の頃のようなパワーはなくなった。
しかし、だからといって衰えた訳ではない。
いや、むしろその頃よりパワーが増してる気がする。

放鬆(ほうしょう)した状態で仲間の手の平に崩拳を一発入れる。
すると仲間は相当なパワーだと言う。
力を入れずに打っているので自分では解らないがかなりの衝撃が来るらしい。

そして今太極拳や武器などの練習を行う時、出来る限り放鬆して套路を練ってみる。
するとまた違う感覚が得られる。

なんというか、ずっしり沈むような感覚。
これが実に気持ちいい。

力を使わない。
早く動こうとしない。

気を丹田に沈め、そして丹田から動く。
動くというより動かされるような感覚。

これは美しい演武をするのにも推手や散手をする時にも通じる。

武術は楽しい。

2015年12月19日土曜日

競技用太極拳に必要な栄養

競技用太極拳は身体能力、柔軟性、技術力等を競うため過酷なトレーニングが必要となる。
それは太極拳の最大のテーマである勁力を養うものとは別次元のものになる。

太極拳の技は何手も使って相手を倒すようなものではなく一手で倒すようにつくられている。
そのために必要なのは読む力と発する力。
この力を養っていくのに競技用太極拳のようなトレーニングはしない。

気を掛け、勁を発する。

このために必要な練習は気功だ。
気功なくして本物の太極拳になることはない。
私は師から得た経験でそれを何度も実感している。

さて、競技用太極拳では身体能力を競うためそれなりのトレーニングが必要になる。
そして最も負荷がかかるのが膝と腰、足首、そしてそれに纏わる筋や筋肉。
痛みを感じては専門医療に駆け込む方が多いようだが、私は今まで一度も診てもらったことはない。

なぜならそのための対処を常にしているからだ。

ここで考えてみよう。
人間の体は何からつくられているか?
それは食べ物です。

食べなければ生きていけない。
しかし競技用太極拳を行うためには普通に食べているだけでは足りない。
もっともっと栄養が必要になる。

車に例えてみよう。
よりたくさん走ろうとするとたくさんの燃料が必要になる。
それにオイルの減りも早くなるから追加せなばならないし、酸化してオイルの機能が落ちてしまうからこまめにオイル交換しなければならない。

人間も同じ。

競技用太極拳は関節に負荷がかかる。
負荷が掛かれば軟骨が潰れてしまったり、関節の潤滑油が枯れてしまったり、筋を損傷してしまったり・・
理由は明らかなのだ。

だからこそそのための栄養が必用。
プロテイン、グルコサミン、コンドロイチン、マンガン、ホウ素、コラーゲン、ビタミンC、バイオブラホノイド、5ロキシン、オプティMSM等

これらの栄養を補給しようとしたら山のような肉、魚、甲殻類を食べなければならない。

私はそれをサプリメントで補給している。
このサプリメントは他のものとは大きく異なり、長年の研究によって関節に必要な栄養が全てベストバランスで配合されていること。
そしてその損傷した部位を2週間で修復することが大規模な臨床試験で証明されていること。

確かに摂り始めると関節の痛みが嘘のように消えていく。

繰り返すが、競技用太極拳を行う選手は平均以上に栄養が必要。
オイルなしで車を走らせるとどうなるか?
エンジンが大破してしまいます。

私は長年栄養学を専門としてきたのでまだまだ話はつきないが、
とにかく栄養は必須であることを言いたい。

2015年12月17日木曜日

冬の野外練習

真冬であろうが私は野外練習を行う。

いつも室内で練習していたのではあらゆる状況や環境に対応できないし、
武器の練習をするのは野外の方が適しているからだ。

まずは体を温める。
ウォーミングアップだ。

ランニングをすることもあるが、それよりも長拳基本功がいい。
すぐに体が温まるし股関節を柔らかくすることができる。
走圏もいい。

十分体が温まったら、私の場合は双辺太極拳を全套路通す。
演武時間は約22~23分。
放鬆を心掛けて行う。
ここでゆるめることを体に十分植えつける。

その後に武器の練習を行う。

武器の練習の決して早くではなく、ゆっくりゆっくり止まるぐらいのスピードで行う。
套路(型)は站椿功(立禅)の連続だと思えばいい。

まあ、ざっとこんなメニューだ。

過酷な環境で練習することも大事。
地べたがぬかるんでいようが、草ぼうぼうで立ちにくかろうが、風が強かろうが関係ない。
そんな中でも良い演武が出来ればそれ以上の環境ではより良い実力を発揮できるだろう。

太極拳はどこでもできるのだ。

太極拳は体に負担を与える?

毎日練習場で自主練していると、様々な太極拳愛好家の方と出会うことが多い。
高齢の方でも検定や試合のために熱心に練習されている姿を見ていると心を打たれる。

その一方その方々が口を揃えて言われることがある。
それは膝の痛み。

何故なのか?
太極拳は健康に良いイメージがあるが実際は体を弱くしてしまうのか?

因みに私は練習をしていて膝が痛くなることはない。
いや、正確に言えば試合向けの練習をしていると痛むこともあるが、すぐさまそれを補う栄養補給を行い、サポーター等で養生する。

いずれもサークルで教えてる太極拳ではこのようなことが一切ない。
その原因は様々だが、目的が違うからだと思う。

私がすすめている太極拳は健康的であり、美容効果があり、更にリラクゼーション効果のあるもの。
だから、うるさいぐらいに「ゆるめて」「リラックス」「腰の位置は高め」と口癖のように言う。

演武会や試合会場で行われている太極拳を見ると非常に美しい。
動きがきれいなのだ。

しかしその裏では過酷なトレーニングが行われている。
それは、内面を鍛える太極拳ではなく見せるための太極拳を行うためのトレーニング。
これら無理なトレーニングを行って故障する人が後を止まない。

私がサークルで模範演武する時は、いわゆるカッコいい太極拳ではなく、体を一切緊張させることなくゆるゆるにして空気の中で泳ぐような太極拳を行っている。
見た目が美しいのではなく気持ちよさそうな太極拳を目指している。
実際にすごく気持ちいい。

私が思う美とは外面ではなく内面から出るものだと思っている。
どんなに美しく着飾っても人間性が伴っていなければ決して美しいとは思えないのと同じ。
逆にさほど着飾ってなくとも内面の美しい人はその美しさがオーラとなって表れる。

私はこんな太極拳を目指したい。

そしてこの太極拳こそ本当の美しさであり、健康的であり、美容効果に優れ、リラックス効果があり、そして体を丈夫にし、いざという時に自分の身を自分で守れる武術を習得できるものだと。

私はこのような太極拳を一人でも多くの人に伝えて行きたいと思ってやまない。