2015年10月27日火曜日

それでも楊式太極拳を選ぶ理由

太極拳と言っても様々な流派がある。

楊式太極拳
陳式太極拳
呉式太極拳
孫式太極拳
武式太極拳
和式太極拳
趙堡太極拳
双辺太極拳

などなど。

これだけあると一体何を選べば良いのか解らなくなる。

私が選んだのは楊式太極拳。
私が初めて教わった太極拳だ。

因みに、陳式、呉式、孫式は一応学んだことがある。

が、しかし私は楊式太極拳を選ぶ。
理由は簡単。

人間のリズムに一番合っているからだ。

呼吸
血の流れ
心臓の鼓動

どれにも逆らってない。

だからどんなに長時間套路を練っても全く疲れないし息切れしない。

陳式太極拳に関しては一般的に高齢者には向かない。
強い発勁動作が含まれ、体力の消耗が激しい。

呉式は片足への負荷が大きくなるし、
孫式は跟歩を使うのでゆったりとした動きではなくなる。

楊式太極拳はまるで大河の如くゆったりと、同じリズムで動いて行く。
沈むこと、自然に呼吸を行うこと、気を練ること、
同じリズムで動くからじっくりと気を練ることができるし
同時に軸と丹田を鍛えて行くことが出来る。

また、双辺太極拳もいい。

4:6の比率で立ち、体重移動も少ないから若い人から高齢者まで誰にでも適する。
それに非常に実戦性の高い太極拳だ。

結果、私が選んだ太極拳は、
楊式太極拳と双辺太極拳。

いろいろ学ぶ必要はない。

自分に合うものを見つければいいのだ。

2015年10月25日日曜日

反対に働く力

例えば足を上げようとすると意識がその足に傾く。
すると体まで傾いてしまいます。

ではどうすればいいか?

太極拳の場合、脚を上げる動作である踵脚等を行う時、手を両側に広げますが、それが大事なんですね。

両方向に意識を向けてみる。
そうすると驚くほど安定することがわかるはずです。

推手の時も同じ。
相手と触れている手だけを意識してしまいがち。
確かのその手で攻撃を捌いたり、打ち込んだりしなくてはなりません。

しかしそれでは相手の思うつぼです。
捌こうとすれば軸がぶれ、打ち込むと力を吸収され崩されてしまう。

これも踵脚の時と同じ。
反対側にも意識を置く。

いわゆる自分の体は丹田を中心としてそこから広がってる感覚。
それを無視して一方向だけに意識を傾け力を使おうとすると崩される。

昨日は仲間と4時間以上、推手や散手を行ったが、いろいろ勉強になった。

いずれもぶれない軸をつくるには可能な限りゆっくり套路を練るのがいい。
これこそが最高の練習方法だと思う。


2015年10月23日金曜日

カタチから入る

私が太極拳を始めたばかりの時は、ごく普通の普段着で練習していた。
やがて太極拳への興味も深まり、専用ウェアが欲しくなってきた。

そんなある日、教室の先輩が太極拳ウェアのショップを始めるのでモデルになって欲しいと。
私なんかでいいのか?と思いながらご好意に甘えることにした。

始めて着る太極拳ウェア。
まだまだ未熟な私でしたがウェアを着るとなんだか上手くなったような気分に。
しかも練習にも身が入る。

カッコなんて・・
と言いう人もいるでしょう。

でも、私はカッコから入るのは大いにアリだと思っている。

剣道にしろ、空手にしろ道着を着たり、防具なども必要になります。
合気道なら袴に憧れる人は少なくないでしょう。

当会にはそのような決まった道着はないが、逆に言えばウェアを楽しんで欲しいというのがあります。

普段着でもいいし、
運動着でもいいし、
専用ウェアでもいい。

練習着を着れば、よしやるぞ!という気持ちも入ります。

ということで、カタチから入るのも上達方法のひとつ。
大いに楽しんで欲しいと思う。

2015年10月20日火曜日

水が動き出す

何度か来る返し套路の練習をしていると何やら異変に気付く。

手足で動いていたと思った動きが、中から動き出している感覚。
これはそうしようと思ってできることではなく、
そうなる状態まで練習を繰り返すという感じだろうか。

私の場合腕を磨く方法はテクニックではないと思っている。
真似ることはできるだろう。
しかし、実際の技や術はテクニックではない。

たくさん練習したものだけが得られる特殊能力なのだ。

頭で考えてはいけない。
信じること。
とにかく信じること。

そうすると丹田を中心とした体感に何か別の生き物が入ったかのように動き出す。
自分の意識とは別に何かが動き出す。
しかし、その意識は自分の意識であったことも思い出す。

かなりマニアックな話になってしまったが、
自分の中の自分を覚醒させる方法は内面に目を向けること。
そしてたくさん練習を積むこと。

確実に動きが変わる。

私の感覚では全細胞が覚醒する感覚。
或いは体内の水分がゆらぎを起こす感覚。

太極拳の楽しさは無限大だ。
型をしっかりマスターしたら、今度は内面の世界を探求してみよう。

2015年10月16日金曜日

三体式のすすめ

当会のある会員さんに毎日三体式をするようすすめた。
三体式とは形意拳の劈拳のカタチで行う站椿功(たんとうこう)だ。

これを片足ずつ5分行う。
地味で苦しい鍛錬法だがその効果はかなり高い。

そもそも三体式をすすめた理由は推手を強くなってもらうためだが
双辺太極拳の基礎にもなるし形意拳の基礎にもなる。

先日、始めてその会員さんに双辺太極拳を教えたが、なんといきなり歩型がキッチリ出来ているではないか?

双辺太極拳も形意拳も歩型が大事。
その一番大事な部分が最初から出来ている。
正直驚いた。

これからは双辺太極拳を行う会員全員に三体式をすすめたいと思った。

いずれも歩型が出来ていなければ決して勁力を引き出すことは出来ない。

とにかく立つこと。

そうすることで軸が安定し体の中が気で満たされてくる。
そうならないと太極拳にもならないし形意拳にもならない。

ということで、
これからも本物の太極拳を追求していきたいと思う。

2015年10月7日水曜日

腸から動く

太極拳は肉体で演武するものでもなければ戦うものでもない。

中心から動く。

しかし頭を使って套路を練ることも必要。
大事なことを唱えながら套路を練る。

弱点克服する時には頭を使わないとダメだ。
何度も何度も唱えながら練習を繰り返す。

弱点があるのに中心から動いてはいけない。
ただただ悪い癖がつくだけ。
気持いい世界はお預けなのだ。

正確に動けるようになったら今度は頭のスイッチをオフにして、
中心から動く。

中心とは腹の部分。
丹田であり、腸のある部分だ。

医学的にも腸は第二の脳(セカンドブレイン)と言われている。
腸は自分で考え蠕動運動や消化、吸収活動を行っている。

そして無限大のパワーを秘めている部分でもある。

中心から動く。
言い換えれば「自分を信じる」
或いは「自分はやってくれる」という感覚。

正しい練習を繰り返し行うことによって自分への信頼感が生まれる。
そしてその信頼した自分に任せてみる。

その時こそ本当の自分が本物の力を発揮できる瞬間だ。

言葉で言うのは容易い。
こうなるためにも練習あるのみ。

頑張ろう。