2014年3月17日月曜日

10を覚えるより1を極める

かつての私は套路のレパートリーを増やすことに喜びを感じていた。
が、今はその逆。
誰にも負けないものをひとつ極めたいと。

私の場合は伝統楊式太極拳だが、まだまだぜんぜん納得がいかない。
日によってムラがあるし、うっかりするとバランスだって怪しくなることもある。

いずれ目を瞑ってても空間に溶け込むような演武がしてみたい。
まあ、こうなると武術ではなく、もはやスピリチュアルな世界になるが。

私は制定拳を3年程習ったが、それは確実に私にとって大きな財産になっている。
伝統畑で生まれ育った私は制定拳を学んでいる頃はずっと煮え切らない気持ちだったのだが、今ではほんとうに良かったと思っている。

何が良かったかといえば、言葉にするのは難しいが、少なくとも制定拳では伝統拳ではおざなりになっている部分を丁寧に教えてくださる。
まあ、そのおざなりになる理由もわかるのだが。(笑)

そんなこんなで、昨夜から24式太極拳を再度練り直した。
一度覚えた套路なので、すぐに思い出すことができたが、改めて24式太極拳の良さみたいなものを再発見した。
それは、身体に過度な負荷が掛からないようにつくってあるということと、危険な武術的要素をそうでない技に置き換え、見た目の美しさを重視していること。
今までは簡化太極拳をひたすら毛嫌いしていたが、これはこれでいいじゃないかと。(笑)

ひとまずいろいろ経験してみることは大いにアリだと思う。
その中からこれぞ!というものを極めていくのが良いのではないかと。
少なくとも、ただただ套路をたくさん覚えるだけでは全く身にならないし、それより一つを徹底的に極めた方がよほど応用が利くと思った。