2013年12月4日水曜日

歩かなければ退化する?

人間は二本足歩行するようになって進化したと言われる。
逆を言えば歩かなくなると退化するとも言える。

現代ではインターネットの多大なる普及で、人が移動せずに必要なものを手に入れ、或いは収入が得られるようになった。
このことはエコロジーに大変貢献していると言える。

何を隠そう私もIT革命時にIT普及に対し積極的に活動した。
異常なまでに進んでしまった地球汚染にブレーキを掛けたかったからだ。

確かに地球汚染は一頃に比べたら落ち着いたように思える。(新たな汚染を除いては)
しかし、人間はどうなってしまっただろう?

家に居ながら生活が成り立ってしまうため、人と接しなくなり、それが理由で人と会うのが面倒になり、挙句は人と会うのが怖くなってしまう。
これがいわゆる「ひきこもり」だ。

私はIT普及のため不眠不休の勢いで頑張ったが、その後は前述した通り。
毎日100人以上の人と接し、それが生きがいだった私が人と会うのが怖くなってしまうほどに陥ってしまった。
おまけに足腰はどんどん弱り果て、体は老化の一途をたどるばかり。

人間は歩かなくなると退化し老化するのだ。
要するに、身も心も衰えるということ。
身を以て体験したことだ。

これこそが私が太極拳を始めた一番の理由。
というより、これ以外の理由はない。

サークルを始めて、8か月が経ったが、何らかの不調を理由に休まれる方が増えた。
話を聞くたびに暗い気分にさせられる。
この時いつも思うことは、「だからこそ参加して欲しい」

私は不調だからこそ太極拳を始めたからだ。

身も心も衰えてしまっては何も出来なくなる。
何も出来なくなると何もしなくなる。
何かすることが面倒になり怖くなる。

ここで考えたいのは、“自分が何のために生まれてきたのか”だ。

人は植物ではない。
移動できる高等な生き物。
マイクロチップで人間の脳を超える情報を記憶をさせたり、雲つくような高層ビルを建てたり、
宇宙にだって行ける。
犬や猿には絶対真似できないことだ。

IT革命時に言われたこと。
「人は仕事のために使う時間が減り、趣味に使う時間が増える」と。
現に私はそうなった。

その趣味が太極拳だ。

インターネットはとても便利だ。
しかしインターネットには大きな副作用があることを知ってほしい。
人間が人間らしくなくなってしまうという恐ろしい副作用だ。

体を動かそう。
しかしいきなり激しい運動は避けたい。
だから太極拳がピッタリなのだ。

太極拳は亀のように歩き、鶴のように舞う。
鶴は千年、亀は万年生きると言われるが、それは迷信にしても、ゆっくり動くことは長寿健康法として数多くの師がそれを証明してくれている。

私が太極拳を愛する理由だ。