2013年11月7日木曜日

伝統楊式剣

今、大会向けに楊式剣を練習中なのだが、中でも好きな技が、霊猫捕鼠と野馬跳澗と左右落花。
読み方はわからない。(汗)

アメリカ人も比喩が得意だが、中国人も比喩が好きとみえ、技を猫や馬など動物に例えることが多い。
因みに私は比喩大好き人間。

最初の技はネコがネズミを追いかけるような動きの技だ。
剣を龍のように縦に振りながら突進するのがいい。

私が楊式剣に憧れたのは、この技があるからといっても過言じゃない。
始めて先生の演武を見て、素直にカッコいいと思った。

楊式ならではの流れるような動きの中に突如として荒々しい技が飛び出す。
肉食動物が獲物を狙う時、ソロリソロリと近づきながら、次の瞬間一気に飛びかかるのあの場面に似ている。

これを覚える時は難儀した。
今まで携わった剣術や総合剣等には出てこない技だからだ。
いや、実際には似たような技があるのだが、ずっと小奇麗にまとめてあり、全く違った技に見える。

因みに野馬跳澗は、馬のように遠くに飛びながら剣で下段を刺す。
魚跳龍門は魚が水面からピョンと飛び跳ねるようにジャンプしてやはり下段を刺す。
正直、これがなかなか決まらない。
引き続き大きな課題になりそうだ。

あとは、左右落花。
これは剣を左右に振りながら後退していく。
相手に隙を与えることなく後退し、左右の相手を切り倒しながら、今度は前方に飛び跳ねて前の相手を刺すという感じだ。

ただ、伝統楊式剣はやりようによってはとても単調に見える。
他の型に見られる、派手な蹴り技とか低い姿勢の仆歩など出てこない。
同じ姿勢を保ったままひたすら斬ったり刺したりという感じだ。

いずれも私は脚が上がらないから踵脚とか分脚は苦手だ。
仆歩にしてもあまり低い姿勢はとれない。(努力はしてるのだが・・)

だから身体能力では勝負できないことは分かっている。
私に出来ることは、姿勢(軸)を崩さずどこまで丁寧に演武できるかしかないと思う。

あとは剣にどこまで意識を運ぶことができるか?
上下相髄(じょうげそうずい)とか、内外相合(ないがいそうごう)という言葉があるが、
武器を持っている場合は、上下や内外だけでなく武器も身体の動きに合わせなくてはいけない。
というより、そうしなければ剣に力が伝わることはないだろうし相手を斬ることもできないだろう。

課題をひとつひとつクリアにしていき、万全の状態で臨みたいところだが、多分間に合わないだろうな。。
が、諦めずギリギリまで自分の可能性に掛けたい。