2013年10月26日土曜日

失敗から学んだこと

先日、サークルで演武し、大きな失敗をした。
人前で演武して失敗したのは生まれて始めてだったので、私の中ではかなりのショック。
その日一日は立ち直れなかった。

今まで先生の前で全套路を演武したことも何度かあるし、
イベントにも多数参加してきた。
大会でもノーミスだったし、
先日初めてピンでイベントに参加したが出来はともかく大きなミスはなかった。

いわゆる、今回の失敗は忘却なのだが、何故そうなったのかがわからない。
去年から、おそらく500回ぐらいは通したと思う、割と自信のある套路だったのに。

やり終わって感じたことは、失敗したことによる恥ずかしさというより、サークルの皆さんへの申し訳なさ。
私は割と責任感の強いタイプだから、自分のことより、期待して見ていてくれた会員さんをがっかりさせたことが、なにより残念でたまらない。

サークルを開始した今年の4月からは、会員さん達により良い指導をと思い、確実に自主練の時間も増えているし、練習内容も濃厚になっている。
自分が恥ずかしい思いをしたくないからではなく、正しい指導をしたいという責任感からだ。

逆に言えば、私はサークルを始めることによってスキルアップできると見込んでいたが、実際そうなっている気もする。
イベント出ない。大会出ない。指導しない。
この状態は私にとってだらけるだけのことにしかならないから。
いわゆる自分で自分の尻を叩いているという具合。

なぜ、自分で自分にやる気を起こさせなくてはならないかと言うと、多分、私に始めて太極拳を教えてくださった師に対し感謝の気持ちがあるからだと思う。

きれいごとにように聞こえるかもしれないけど、私はいつだって、何かをする時にその恩師のことを思い出す。
「お蔭様で私は立派に頑張ってますよ」と心の中で呟いている。
いわゆる心の父なんだと思う。

大会でいい成績をとりたい。
良い指導者になりたい。
それは恩師がどこかで私のことを見ていてくれると思うからこそ。

確かに周りからチヤホヤされたいという気持ちがないといえば嘘になるが、
そういうのは20代の時に散々やってきたから、そのころから比べたら今はあまり興味がない。
ただただ、自分を磨いて、そして恩師に認めてもらいたい。

というより、私はチヤホヤされるとその後ダメになるってこと痛いほど経験してきているから、
私の場合それが目標では絶対ダメなのだ。

先日、恩師から手紙と本が届いた。
今年の7月に会う約束をしていたのに、急用ができて会えなくなったことをずっと気にしてくださっていた。
直筆で書かれた宛名とメッセージには心がこめられており、思わず涙しそうになった。
だから、私は師のことが好きなんだと思う。

ただ、教室に来た時だけ教えてくれるというのではなく、師の元を離れて7年近く経った今でも私のことを気にかけてくださる。
本当に素晴らしい方だ。

話が大幅にそれてしまったが、私はいったい何故忘却してしまったのか?
実は未だに謎。
ブログを書き出せば答えが見つかると思ったが、この答えがみつかるのはまだ先になりそう。

ただ、ひとつ言えることは、その忘却が大会やイベントで起こらないで良かったということ。
大会は自分だけの責任で済むが、イベントで忘却してしまったら観客の皆さんに申し訳がたたない。

あと、先生であっても失敗はあるんだということで、会員の皆さんに安心感を与えることはできたかな。
そうとでも思わないと、やってられない。(笑)